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託された、もう一つの宝物

  • 5代目 別所由加
  • 11 分前
  • 読了時間: 3分

私には曽祖父から祖父、そして母から話され、これからも守り作り続けていく「宝物」が二つあります。


一つは「ハリケーンランプ」

そしてもう一つは「和燈用のらんぷバーナー」です。


今まであまりこの「らんぷバーナー」の事はお話ししてこなかったんですが、日本で作られた「四つ爪バーナー」を製造しているのも今や当社のみとなっています。


昔、母(4代目)が神戸にあったらんぷミュージアムさんの灯油らんぷバーナーの展示コーナーに日本製のバーナーが展示されているのを見た時、『あっ!うちで作っているバーナーみたいや』ってびっくりしたそうです。


母が祖父(3代目)から聞いていた話ですが、うちがハリケーンランプを世界中にどんどん輸出していた頃、大阪には別のらんぷ屋さんがありました。灯油ランプ用バーナーを製造されていた会社です。


ハリケーンランプ製造のランプ屋と同じ様に数社あり、アフリカやインドに輸出されていたそうです。


因みに祖父いわく、ランプ屋に男の子が生まれないと言う定説があったそうで。確かに母は妹と二人姉妹ですし、その妹の子供も二人姉妹で、私も女性です…。

知り合いのランプ屋さんも女の子しかいなくて、女医の道に進まれたので廃業されたとか…。母は一度その定説が生まれた訳を『父に聞こうと思っていたけど聞けずじまいやった。悔しい』ってよく言っています。


まあこの話の真偽は別にしても、時代の流れの中で日常生活において実用品としてのランプ達の居場所は次第になくなり、それに伴ってランプ製造会社も廃業されていきました。


その中である知り合いの「バーナー」を製造されていた会社の社長さんから『君の所はハリケーンランプを作り続けていくやろう。だから生き残っていける。作り続けてほしい。』とバーナーの金型達を託されたそうです。





祖父はこの託されたバーナーに対してより美しく炎を灯す様にする為の空気穴の研究や、より組み立てやすくする為の構造の研究をしてその製法にますます磨きを加え、長年使っていただいている会社の社長さんから『おたくのバーナーは世界一だ。』って言っていただける「らんぷバーナー」を作りあげました。


「四つ爪のバーナー」達は決してランプの主役では無いけれど美しい炎を灯しランプ達をより美しく際立たせる為の名脇役達で、ランプには無くてはならない存在です。


私は曽祖父、祖父、そして名前は知らなくとも「らんぷ」に関わった多くの職人さん達によって培われた伝統を出来るだけ守りながら、彼らが愛したハリケーンランプを作り、託されたバーナー達にも活躍の場を広げていきたいと思っています。



母(4代目)が、かつて縁があり出会えた素敵なガラス職人さん達に頼み込んで作っていただいた、いつか素敵ならんぷにして世に出したいと思っていた和燈達をこれからいくつかご紹介していきたいと思います。(本当はずっと手元に置いておきたいほどです。)



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