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ランプ工場大冒険 - 01

  • 4代目 別所二三子
  • 4 日前
  • 読了時間: 2分


とってもやんちゃな女の子でした。


休みの日は時には工場探検に行きます。

だ~れもいない。機械達もみんな眠っている工場の中はどこまでもシーンとして…

本当にシーンと聴こえるぐらいにシーンとして…空気も冷たく感じられ…鉄の匂いに満ちあふれている。


曇りの日なんかはいつにも増して薄暗く、シーンと感じられ…一人が怖いときは愛犬を引き連れます。


『もくめん」倉庫の前を通り、自転車置き場を過ぎるとケリポンスの機械達が整列してす

くっと並んだ現場があるけど、そこはガラス戸から覗き込むだけにして、右に上がる坂の段を登ります。大きな扉の向こうに剥き出しのコンクリートでできた小さいプールが幾つも並んだ空間が広がり、そこを突っ切ってさらに奥に進んでいくと鉄の匂いが溢れる大きいプレス機達が並んだ工場に入れます。


大好きな鉄の匂いをいっぱい吸い込んで通り抜け、左側にある大扉をすり抜けると工場の一番奥に行き着きます。


その向かい側、棟の真ん中に丸いトンネルがくねっている部屋があったんです。

そのトンネルが不思議で…


なんやろ~っていつも覗いていたけど一度我慢できず中に潜り込んでみました。

四つん這いになって中を進むたびパリパリって響くけど気にしません。


トンネルの入り口で待つ愛犬のクンクンなく不安な鳴き声が大きくなるまで異世界のワクワク感に浸りました。


今思えばこのトンネルは塗装後のハリケーンランプを乾かすための装置だったのかな…

よくぞ破れなかったもんだ。


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